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2005年12月26日 (月)

惨事より音楽祭優先で、公共放送って?

世間がクリスマスや冬休みで浮かれている最中起こった、JR羽越線の脱線転覆事故。事故の原因なんかは報道や他のブログに譲るとして、現役整理記者時代の自分に置き換えて考えると、「嫌な時間の事故だな」との思いがよぎる。

恐らく、私の勤めていた信州のローカル紙に通信社からフラッシュが入ったのが7時40分くらいのはず。当然トップ差し替え級のニュース。事故現場は山形県の庄内地方。ただでさえ地方の取材体制が手薄なここの通信社のこと、県庁所在地の山形近郊の事故に比べて、ニュースの入電は遅くなるはずだ。おまけにプロ野球のナイターの終わったこの時期は「オフシーズンダイヤ」で、降版が夏場よりも数十分繰り上がっている。厳しい条件の中で最新のニュースをどれだけ突っ込めるかが整理記者の腕の見せ所だが、厳しい判断を迫られることも多い。ある程度の修羅場をくぐれば「降版まであと5分しかない」ではなく、「降版まであと5分もある」と構えられるようになるのだが。

と現役整理記者時代の話はさておき、今日の本題へ移る。

こういう時の習慣で、家で見ていたテレビのチャンネルをNHK総合に切り替えたのだが、ドラマやスポーツの特番ばっかり。11時台のニュースも時間のずれはあったものの通常枠内で処理し、日韓ナンタラ音楽祭に。

あのねえ…「緊急放送のNHK」とか、受信料集める名目の一つとして言ってなかったっけ? NHKは以前にも、甲子園の高校野球の最中に起きた大事件をほとんど無視する形で高校野球流しつづけて批判を浴びた前科があるから驚きはしないが、公共放送として、報道機関として今回の判断はあまりにもまずくないか?JRの事故としては尼崎の一件以来の規模のはずで、11時現在まだ救出活動は続いている。そうですか、JRの事故より日韓ナントカ音楽祭や大河の焼き直し特番の方が、視聴率や受信料稼げるから大切なんですか。だったら、NHKの放送内容に縛り掛けてる放送法を改正して、緊急放送の類、地上波で流すの止めろ。緊急放送やめれば、都市部以外の取材拠点の撤収も可能になるし、緊急放送絡みの設備投資もいらなくなるから、コスト削減にもなっていいだろ。まあ、今回の体たらく見て、ますます受信料払う気なくしたのは、私だけではあるまい。

あと、報道に携わった人間として一言。現地からリポート送っているNHKの記者、まともに取材してないの誰が見てもバレバレだぞ。好意的に見れば若い記者で修羅場の取材は初めてかも知れんが、山形放送局だってデスクはいるよな?局長もいるよな?仮に忘年会やってたとしても、携帯で取材の勘所指示して、もう少し経験積んだ人間飛ばすこともできるだろ。時間が経過しても、現場の状況一つ満足に伝えられない。普通だったらもう少し経験ある記者に差し替えて、若い記者はけが人が収容された病院なり、JRの支社なりに回すだろ。大津の一件でもそうだが、NHKの取材現場、一昔前の国鉄並みに職場の荒廃が進んでいると見た方が適切かもしれない。

繰り返すが、今日のようなニュース価値のジャッジをするNHKに、受信料など払う価値はない。

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